尿路結石症
尿路結石の原因
尿の中に含まれている物質が腎臓の中で結晶をつくり、タンパク質などの有機物質と結合し、固形化したものを尿路結石といいます。
男性に多く、好発年齢は40歳代、女性では閉経後に多く発症します。
高カロリー、高脂肪の食生活がその要因です。
尿路結石の症状
結石が腎臓内にある場合は、無症状であることが多いですが、尿管に下降し嵌頓すると発作的に脇腹や背中に激しい痛みが起こり、吐き気や血尿も多くみられます。
感染を合併すると高熱や悪寒などの症状がみられ、抗生剤による治療や、内視鏡を使って尿管にステントという管を腎臓まで留置することが必要になることがあります。
尿路結石の検査
尿検査や超音波検査、単純X線検査、CT検査で診断します。
確定診断にはCTが最も有効です。
尿路結石の治療
5mm以下の結石であれば、自然排石する可能性が高く、排石を促進する薬を使用して石が出るのを待ちます。ただし、1~2か月経過をみても石が出ない場合や、5mmを超える結石の場合は、自然排石する可能性が低く、外科的治療が必要となります。
外科的治療は、体外衝撃波や、内視鏡を使ったレーザー砕石術があります。
体外衝撃波は、日帰りや1泊2日で施行可能ですが、成功率は70~80%程度とされています。
レーザー治療は3日~1週間程度の入院が必要で、90%程度の成功率とされていますが、結石の位置や大きさによって成功率は異なります。
尿路結石は1年で10%、5年で45%、10年で60%の再発率とされており、治療が終わっても食生活の改善や、運動の促進など再発予防の対策をしなければいけません。